
旧正月とは?なぜ日本では旧正月を祝わなくなったの?
旧正月とは、旧暦の正月のことを指します。
ちなみに、2019年の旧正月は2月5日(旧正月は毎年日付が変わります)でした。
現在、日本が暦として採用しているのは「太陽暦(グレゴリオ暦)」と呼ばれるものですが、
以前は太陽太陰暦を使用しており、これがいわゆる旧暦と呼ばれるものです。
今でも、「今日から旧暦の△月」といった表現を耳にすることがありますが、
現在私たちが使用している太陽暦(グレゴリオ暦)が、
日本で正式に使用されるようになったのは 明治6年1月1日からなんです。
これはいわゆる新暦というもので、
これに対してそれ以前に使用されていた太陰太陽暦(天保壬寅暦)を
一般に旧暦と呼ぶものと考えられます。
日本も、元々はこの旧暦に基づいて正月を祝っていたのですが、
明治6年に改暦されてからは1月1日を正月としたため、
旧正月をお祝いする地域は一部を除いて少なくなっていきました。
日本と他の国との違い!?
旧正月を祝うことが少なくなった日本ですが、
他のアジア各国では今でも旧正月は大きな行事となっています。
そこで、他のアジア各国の旧正月についてご紹介します。
中国
「春節」と言われ、一年で最も大切な祝日と位置付けられています。旧正月の前日(大晦日)の夜には花火や爆竹が派手に打ち上げられ、新年を華々しく迎えます。
韓国
「ソルラル」と言い、両親や親戚などお世話になった人へ贈り物を贈ったり、故郷に戻り韓服を着て伝統行事を行います。
ベトナム
「テト」と言い、家の中を花で飾る風習が各地にあります。
そのため旧正月が近くなると花市が多く開催され、親戚が集まってお酒やご馳走を食べながら新年を迎えます。
旧暦の季節感
伝統的な行事などの季節感と現在の暦の月日がずれているように感じることがあるかもしれません。
その理由のひとつとして考えられるのは、
「旧暦」と現在の暦はもともと平均1ヶ月ほどのずれがあるにもかかわらず、
「旧暦」の日付をそのまま現在の日付に移してしまったことがあるかもしれません。
例えば、「旧暦」では1月から3月が「春」とされていましたが、
「旧暦」と現在の暦が1ヶ月ずれていることを考慮されていません。
そのため「1月は寒くてとても春とは言えない」など季節感のずれを感じるかもしれませんね。
昔ながらの季節感や伝統行事について考えるときには、
今回のように「旧暦」と現在の暦の成り立ちも考えてみると、
より深く違った楽しみ方もできるのではないでしょうか。